経営の達人
水曜日, 11月 30, 2005
変動金利と固定金利
最近、銀行の住宅ローンが非常に利用しやすくなってきました。特に金利の設定方法のバリエーションは豊富です。以前は銀行で住宅ローンを借りる場合、金利の選択は変動金利しかなく、固定金利を選択しようと思えば住宅金融公庫などの公的機関を利用するしかありませんでした。ところが最近では商品開発が進み、単に固定金利が利用できるだけでなく、その固定期間の種類が2 年、3 年、5 年、7 年、10年…などと様々で且つ期間に応じて固定金利の水準が設定されています。一般に固定期間が短いほど金利は低くなっています。
例えばある銀行で今月の金利水準を見てみますと変動金利が2.375%、2 年固定が2.0%、5 年固定が2.9%、10 年固定が3.65%、そして20 年固定が4.3%というようになっています。さてこうなると住宅ローンを借りる場合、どの金利設定を選択したら良いのか迷ってしまうのではないでしょうか。
一番金利が低いのは2 年の固定金利だけど、2 年後に金利が上がっていたらどうしようとか、20 年固定で返済額を固めたら先々の金利変動の不安はないけど、このまま金利が低い水準で推移したら損だし…などと考え出したらなかなか決まりません。どれに決めるかは性格が影響することもあるかも知れません。では実際どうしたら良いのでしょうか。
一般に将来金利が高くなると予想した場合は固定金利が有利で、将来金利が低くなると予想した場合は変動金利が有利であると言えますが、このような予想で決めていたのでは相場師と変わりません。住宅取得は博打ではないのですからもっと違った選択の方法があるはずです。私はこれも一種の戦略だと思っています。家計の戦略です。比較的安定した職種に付いているのか、将来転職を考えているのかどうか、子供の養育費がいつ頃負担になってくるのか等、生活環境や生活スタイルを十分検討して決めるべきでしょう。
ちなみに、繰上げ返済を利用してできるだけ早い時期に返済をしていきたいと考えているのなら短期の固定金利を選択するのが良いと思います。3000 万円借りた場合、1%の違いは月々の金利支払額で2 万円以上も違ってきますし、固定金利期間終了時に金利が2 倍になっていても平均すればその影響は軽減される(2 年固定で2 年後4%になっていても4 年平均で3%以下)からです。
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