株式会社 財務工房

法人向けファイナンシャルプランナー


楽天信託株式会社代理店
[東海財務局長(代信)第38号]

このコーナーは当社の代表が2005年から2010年の5年間に書いたブログから金融に関するテーマを抜粋したものです。

2005年

 

NO.5 抱き合わせ販売

まだまだ銀行の抱き合わせ販売が横行してるようです。
知り合いから耳にしましたが、融資の申入れをした際、銀行からドル買いのクーポンスワップの提案を受けたそうです。
クーポンスワップの内容は1ドル=103円で毎月5万ドル、5年間に渡って購入するというものです。
実はこの会社、ドル取引は当面発生しないので103円×5万×60ヶ月=3億9千万円は純然たる為替リスクのある投資となってしまいます。
この会社自体、経営体力が十分あるわけではないので、投資としても避けるべき提案であり、「断るべきだよ」とアドバイスしました。
ところが簡単には断れなかったようで、銀行からは「はっきり言って今回は融資とセットだと考えて下さい。」と言われたようです。
クーポンスワップ自体、与信(融資すると同様のリスク)が発生するのですから、そんな余力があるなら融資額を増やしてあげれば良いのにと思ってしまいます。
昔、使い道のないお金を融資して、株式運用や変額保険を押し付け、多額の焦げ付きを出した失敗を忘れてしまったのでしょうか。
懲りない面々です…
 
追伸
後日この提案した銀行は「行き過ぎた営業」として社会問題となりTVや新聞を賑わしました。やっぱり…
 


 

NO.4 住宅ローン保証会社

最近、住宅ローンの借換を実行しました。
UFJ銀行からソニー銀行へ借換えしたのですが、いろいろメリットがありました。
一番のメリットは金利ですが、2.2%から1.06%と半分以下になり、月々数万円の金利が減りました。これは大きい!
次に当初UFJ銀行から住宅ローンを借りる際支払った、保証会社の保証料が戻ってきました。これで借換時の登記費用などが殆ど賄えたので助かりました。
ソニー銀行では住宅ローン保証会社に保証料を支払う必要がないので、戻ってきた分が丸々使えるのです。
そもそも住宅ローンの保証会社に何故保証料を支払わなければならないのでしょうか?
以前から納得できませんでした。
住宅ローン保証会社の親会社はその住宅ローンを貸し出す銀行です。
即ち、銀行は自分でローンを貸し出し、同時に自分で貸出先の保証人になっている訳です。
こんなバカな話は他では聞きません。
私たちは保証人の資格がない人に保証料を払っていることになります。
では何故銀行はローン保証会社を通じて保証料を取るのでしょうか?
もちろん利益のためです。保証料は隠れ金利にほかなりません。払う側は金利と保証料に分かれているので表面金利だけを見て比較してしまいますが、受け取る側は名目が何であれローンによる儲けに相違ありません。
これなら最初から親戚等第三者の保証人を用意できない人は金利が高くなるとストレートに言ってくれた方がいいというものです。
金利が高いか低いかは表面金利だけで比較せず、隠れ金利である保証料率も含めて比較する必要があるでしょう。
このほかにもソニー銀行はネットバンクであることのメリットが色々ありました。
このままでは近い将来、ネットバンクがリテールバンキング(個人向け銀行)市場を支配する日が来るかもしれません。
 


 

NO.3 電話対応

大手都市銀行に電話した際、どうしても頭にくることがあります。
銀行の支店に電話をかけた時に流れる自動音声です。
用件に応じてプッシュホンで番号を押すよう案内が流れるのですが、その時間が結構長い。
実際は30秒もないのでしょうが、急いでいるときは大変もどかしく感じます。
しかもプッシュホンを押した後、直接係に転送されればまだ良いのですが、どうもコールセンターに一旦転送され、そこから支店の担当係へ再度転送されるようです。
キャッシュカードを紛失した連絡や支店に貴重品を置き忘れて問合せをしたい場合などは特にイライラ感が増すのではないでしょうか。
大量の問合せが予定されるIT関係のサポートセンターの場合は自動音声受付が一般的に浸透しており、さほど気にならなくなりましたが銀行については未だに抵抗感がぬぐえません。
自動音声自体好きに慣れませんが、お客様がたくさん訪れる「実店舗」にかけた電話が自動音声というのは、やはりどこかおかしいと感じてしまいます。
こんなことを感じる私は古いのでしょうか?
 


 

NO.2 紹介手数料

最近、銀行は紹介手数料を取ることに熱心なようです。
銀行は膨大な数の取引先を持ち、特に融資をしている先は会社の財務状況をはじめ十分な情報を持っています。
まさに宝物と言ってもいい貴重な資産ですが、銀行はこれまでこの膨大な情報を十分活用してきたとは言えません。宝の持ち腐れです。
そこでフィービジネスの強化に向け、これらの情報をお金に換えようとしている訳です。
今まで銀行に取引先の紹介をお願いした場合、サービスの一環として無料(ただ)で取り次ぎしてもらえましたが、最近では手数料を取ると言うのです。
確かに当然の主張だと思われますが、問題はお金を取る(有料化)だけの覚悟(責任)があるかどうかということです。
M&Aの仲介手数料や不動産の仲介手数料はそれぞれ買う側、売る側のニーズを十分把握した上、成約へ向けての様々なサービスを責任を持って提供するから、お金を支払う意味があるわけです
今の銀行の取引先紹介フィーにはそれだけの覚悟を感じない、すなわちビジネスとして本気に考えていないように思います。
「とりあえず紹介するから後は自分で努力してちょうだい。でもうまくいったらお金を払ってね。」という軽さを感じてしまいます。
銀行からの紹介は単なるビジネスマッチングにとどまらず、与信上のメリット(銀行が倒産するような先を紹介しないだろうという安心感)がありますので、取り組み方次第ではたいへん価値のあるサービスになると思います。
巨大情報産業としての銀行に期待します。
 


 

NO.1 円安と為替変動リスクのヘッジ

先日ある会社で、豪ドルの為替ヘッジの商品を導入しました。
その会社ではこれまでユーロとドルのヘッジをやっていますが、いずれも直貿の実需ヘッジ。
ところが今回は間接貿易にもかかわらず実行しました。
元々最近(ここ一年)円安が急速に進んだため(豪ドルで10円以上、1豪ドル75円→86円)オーストラリアから日本の商社を通して円貨で輸入している商品を大幅値上げされてしまったことが原因です。
そもそも為替リスクを負いたくないから商社経由、円貨で取引しているのに結果的に為替変動の影響を仕入価格に転嫁されてしまった訳です。
銀行に聞くと、最近では間接貿易の為替リスクヘッジというものが密かなブームになっているとのこと。
思えば、数年前まではドルやユーロなどメジャーな通貨でしかリスクヘッジ(デリバティブ商品)ができなかったのに、時代は変わるものです。
そう言えば、超低金利時代が長期間続く中、高利回りを求めて豪ドル預金や豪ドル建て社債に投資する人が増えているようです。
豪ドルも今やメジャー?

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